チコの 水をジャブジャブ

新年明けて、


知り合いとのささやかな新年会に参加して、
真夜中２時過ぎに帰宅・・・・。


ちょっと飲みすぎかも、で、水を２杯ほど飲みさて就寝しようと
していると・・・


チコがササッと現れて、
台所の上に上がってきた。


台所の洗い場に、ボールがあってその中には水がたっぷりと。


チコは、台所のふち側に移動して、左手で、
ボールの中の水を・・・掻き出した。


ジャブジャブ、ジャブジャブ、と。


・何やってんだ？チコ・


とわたしが言っても、、一心不乱に、ジャブジャブジャブ。

チコが水に興味を持っているのは知っていたけど、ここまでとは。


ジャブジャブ、ジャブジャブ。
何度も何度も何度も水を掻いている。

表情はいつでも真剣そのものに見えるのが動物の特徴だけど、
こうして一生懸命何かをするネコの表情はまた笑える。


ひとしきりジャブジャブと水を掻き出し、
ようやく水の冷たさを感じだしたのか、ようやく左手を引き上げた。


そしてわたしの顔を見上げるようにして、
・どう？うまいでしょ？・


とでも言うように、見つめるチコ。


・上手だな～チコ・
仕方がないからそう言ってあげたら、
またもボールの水を掻き出すのだった。


・チコ、もう手が冷たいだろう、止めたら・
そう言っても、


ジャブジャブジャブ・・・ジャブジャブジャブ。


そうこうしているうち、ほかの兄妹ネコたちが起きだして、
チコの周りに集合してきた。


完全に、チコの水をジャブジャブする音色に目が覚めたみたいだ。
こうなると、もう危険なので、


さっさと眠ろうとしたのだが、
ウシワカが風船でサッカーのドリブルをやりだし、

ミケがぼんやりした目で、・キイィ～ッ・と鳴き始めた。
これから起きます、のサイン。


キラは、ご自分の一番好きなネコジャラシを口に咥えて走ってきた。

チコはその兄弟たちの様子を見ながらも、
まだジャブジャブやっている。


わたくし、眠いので、明日にしてくだされ～。


４匹の遊びにはついていけないので、隠れるようにとなりの部屋に
逃げ込んで、、、


ベッドに入ったわたし・・・。


スリスリ、スリスリ・・・部屋をしきっている引き戸を４匹の兄弟ネコが
手で開けようとする音がしてくる。


静かに装ってジッとしていると、耳に聞こえてきたチコの


ジャブジャブジャブ・・・チコ、まだやってんのか・・。

・・・あぁ、、もう眠れないのかもしれない。

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