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野良ネコ ポロポロ


わたしはこのブログで、


はじめて飼ったネコの事を何度か、書きました。


ちびりん・・・と名前をつけたオスネコのことです。


カミさんが近所の農家を営んでいるお宅の納屋で産まれた子ネコをもらってきたんです。



・・・母ネコが居なくなってしまい、子ネコはチリジリバラバラになっていたようです。

そのうちの1匹だけが、
納屋の奥に居たのを見つけ、もらってくれない?・・と言われたそうです。


その子ネコが、ちびりん、です。


ちびりんは、その後、去勢もしなかったため、素のオスネコで育ちました。




わたしは幼いころにネコを見て育っていましたが、ネコに興味がありませんでした。


どちらかというと、犬が好きでしたから・・・。


カミさんが子ネコを連れてきたとき・・・いい歳をしてネコを飼うなんて・・・・などと思ったものです。


そうなのですが・・・

一夜にして、わたしはこの子ネコのちびりんに、ハ-トを射抜かれてしまいます。


ちびりんが家にきたはじめての夜・・・・

ダンボ-ル箱にトイレを作ってあげると・・・シツケもしてないのに、


ちびりんは勝手がわかっているようにダンボ-ル箱に入って、おしっこをしました。


これがネコ?すごいなぁ、わかるんだぁ・・・。



ベッドに寝て就寝しようとすると

すでに季節は秋も深まっていたので、夜になるとけっこうな寒さです。


すると・・・・


ちびりんが小さなカラダをベッドの上に覆った掛布団の下の方から爪をたてて
にじりのぼってきたんです。


その必死なあまりの姿は、天使のような可愛さでした・・・オ-バ-でしょうか?


2人と1匹はその夜からずっと一緒に同じベッドの上で眠るようになりました。


・・・・去勢しなかったおかげなのか、ちびりんは、

日に日に逞しいカラダつきの鋭いめつきの野生的なネコに成長していきます。



困ったのは、
半年ほどすると、ちびりんが発情したことです・・・・これには対応できませんでした。


わたしが住んでいたアパ-トは2階でしたが、

玄関のドアは1階部分にありました・・・・このドアの床のタイルカ-ペットがいつしか
避けてしまって切れ切れの状態になっているのを見つけました。


ちびりんが発情し、ドアの外へ出ようと爪で引っ搔き続けたのです。




ちびりんは、外の世界の匂いに誘われ外出しなければならない状況に陥っていました。


それからは、
ドアの下の方に水を入れたペットボトルを置いて、半開放状態にし、

いつでもちびりんが外出したり、帰ってきたりできるようにしておくしかありませんでした。


外へ出て行くちびりんが、ケガをしたりしないか、迷ったりしないか、とても心配でした。


それでも、ちびりんは、毎日しっかりと家に帰ってきてくれました。


夕方になると外へ出て行き、真夜中か朝方に帰宅する毎日が続きました。



彼は、どんどん成長して彼女までできたことがありました・・・一緒に畑の中を走っているのを
みつけたことがありました。


なんか、とても楽しそうに見えたのを思い出します。


そんな自由なちびりんの姿を見て、これがネコの本当の姿なんだなぁ・・・そう思いました。


いつしか時間を重ね、・・・・・




ちびりんは決意したのだと、・・・今もそう思っています。


ある日の朝、
わたしが出勤の前のコ-ヒ-を啜っていると・・・・


ちびりんが、わたしの膝の上に飛び乗りました・・・初めてのことです・・・珍しいなぁ

そう思いました。


そしてなぜでしょうか・・・膝の上でおちゃんこしたまま、背中をわたしに向けたまま。


仕事に出かけるまで・・・ずっと背中を向けていたちびりん、



人間なら、何か言葉があるでしょうけれど・・・・ちびりんは話せない・・・・。




・・・・仕事が終わって家に帰ってくると、ちびりんの姿が見えません・・・・・。


カミさんが、
・3時ころに出て行ってから帰ってこない、今日はどうしたのか、何度も何度も
 家から出たりまた戻ってきたりすごかったんだよね・


そう言いました。


これ以前には、家にネズミを咥えてきて、カミさんの目の前で食べてしまったそうです。
何度かそういった行動を、カミさんに

見せていたのです。


深い秋でした・・・・その日からちびりんは、わたしたちの前に現れることはありませんでした。


彼は、自分が生きていく世界を外に決めたんだと、思いました。


だから、わたしたちにさまざまな行動を見せていたんだと思います。




・ボクはひとりでも大丈夫なんだよ、もう大人だから一人で生きていけるよ・

・ほら、ネズミだって獲ることできるし、ちゃんとご飯を食べれるよ・

・だから、心配しなくていいよ、大丈夫だから、・


・ボクは行くよ、今までありがとう・






ちびりんが、言いたかったことは・・・・そういったことだったのかなぁ、と思いを巡らせます。


毎日毎日、ちびりんの名前を呼んで探しましたが、・・・・見つけることはできませんでした。



そうして今・・・
ピー助のような野良ネコをみかけると、、、ちびりん、元気でいるよなぁ、きっと。


そう思うことにして、・・・こころの中は、ポロポロしてしまうんです。



今だって、、ちびりんに会いたいですね。



ポロポロ・・・・・泣いちゃいます。
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