SSブログ

ネコの 今昔物語



自分が子供の頃、そこにはすでにネコがいました。


何歳だったか・・・5、6歳だったでしょうか?


当時の家、というのは本当に隙間だらけの家で、冬は寒くて、
夏も涼しい・・・


そんな家でしたが、ネコはいつも涼しい顔でどこからともなく現れて、
知らないうちにどこかへ行って居なくなっている・・・


そんな存在でした。


日本は農耕民族でしたから・・いえ実際に今もそうなんだと思うのですが・・・
家には農耕作業小屋みたいな倉庫があって、


ネコは鍵のかからない、こうした作業小屋を住処として住み着いていた。
というのが本当のところなのではないでしょうか。


ペット、という認識は人々にはなくて、
ネズミなどを獲ってくれるある意味で、勝手にネズミ退治をしてくれるのが
ネコだから、


ヒトに危害を咥える動物でもないし、、放っておいたことがペットになる
前身だったと思われます。


そんな古い時代のネコたちには、完全に自由が与えられていました。


家、自体に入ることも自由だし、住処にしている小屋や納屋も出入り自由。
なんだって自由だったネコたち・・・。


現在のペット扱いによる、
イヤなのにこどもに遊ばれる・・・とか、イヤなのに家の中にしか居られない。


そんな管理された自由には、縁遠かった昔の時代のネコたち。


外へ出るのも自由、どこへ行くのも自由・・・すばらしい時代だったのでしょう。

・・・思うに、これはわたしたち人間の変化していく文化に沿っているような
そんな気もしてきます。


時代の変化と、その変化への流れの中で、
人間の考え方や秩序が厳しくなっていき、かいわいに関わるネコまでが


その犠牲となってきたのではないでしょうか。


その当時、ネコは自由に歩き回っていましたが・・・番犬とされていたイヌもまた、
外だけで鎖につながれた状態で飼われていたものです。


今では、ネコも、イヌも、なぜか家の中だけで暮らしている、そんな風景が
常識的になっています。


これって、
現代のヒトの社会での縛り、、にとても似通っていて、ちょっとおもしろいです。


昔のヒトは、どこかおおらかで、飼われているネコもイヌも、それ以上の縛りを
受けていなかった、とも言えます。


・・・ヒトとネコとイヌ・・・・

この人間のそばで生きている動物の時代時代での様変わりのしかた。


ヒトも同じ状況を味わっているのでは?


実のところ、
ヒトは管理される社会生活が大幅な時間となって左右されるようになり、


そばにいてくれるペットにも、
その似たような管理がヒト自身が行ってきている・・・そんなふうに思えてきます。


ヒトの自由ってどんなもの?

ペットのネコやイヌの自由ってどんなもの?


・・・ネコはとても正直な動物です。
イヤなことはイヤ、そう伝えることができる動物です。


昔から現代まで、
ネコのこうした明確にした表現は何も変わっていません。


ネコは、いま、家の中だけで暮らしていても、いつかきっと、あのおもての世界で
おもいきり遊んでやるんだ・・・


いつもそう考えながら、家の窓から、外界をみつめているのです。


わたしは忘れません・・・・
兄妹ネコのオスネコのレオと、メスネコのハルが、家の西側の庭先で、
2匹一緒によこたわり、


春風の優しい揺られに身を任せ、
草花の日陰でお互いの毛ずくろいをし合い、とても優しげな眼差しで


遠くに揺れ動く、1本の木立をみつめて、


・いい気持ちだね~・



そう言っていたことを。
タグ:今昔物語
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ペット

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。