レオ 冬の稲妻
昨夜、夜8時ころ、
レオが外へ出たがってソワソワしているのでしかたなく
居間のサッシを開放してやると、
イキナリ、
ギャウウウ~ッ、と唸り声を上げ始めた。
その唸り声は、以前からあるネコが現れるたび聞かされる声で、
あまり心因には良くはない。
唸っている相手とは、
野良ネコのピー助だ。
またまた、久方ぶりにわが家のまわりにその姿を現したのだ。
レオは、どういうわけか、ピー助にこうして敵対心を抱いているようなのだ。
唸る声は、ピー助には独特であり、その唸り声で、
相手が誰なのかシックリわかるほどなのだ。
そんなことより、
野良ネコのピー助はこれまで、この冬の寒い自然の中をどうやって
過ごしてきたのか、
気になってしまう。
決して悪さをする野良ネコではない。
わが家のまわりをうろついていても、イタズラもしないし、おとなしく
している変わった野良ネコとでも言おうか。
夏などは頻繁に見かけるけれど、秋からはとんと姿を見なくなっていた。
それなのに、突然と姿を見せた終生のライバルのように吠えたレオ。
レオはピー助のなにが気に入らないのだろう?
一年ほど前だろうか・・・
わたしの目の前で、レオがピー助のお腹のあたりを後ろ足で蹴飛ばして
いた光景が蘇ってきた。
なんとか仲良しになれないものか・・・。
ネコは縄張り意識が強いのはわかるけど、女性の悲鳴に似た声で
唸られるのは実に不愉快でもある・・・レオには悪いが。
この数日、気温が上がって温暖な気候になったので、
ピー助もご飯探しに出てきたのだと思うのだが・・・しかたがないので、
うちのネコたちのご飯をおすそわけして、外に出しておいた。
・・・・次の朝、見てみると、
ご飯の入っていた器は、見事なまでに綺麗にまるで、キッチンで
洗ったかのようにピカピカになっていた。
シッカリ、食べたんだな、ピーちゃん。
まだまだ、厳しい冬は続くから、たまにうちに寄って行きな。
ひどい寒さなら、凌げる安全な避難箱もあるから勝手に使いな。
また、元気な顔を見せてくれるだろう。
吹雪には気をつけるんだぞ・・・人間ですら迷い子になるくらいだから。
おまえたちはもっとすごいセンサーを持ってるだろうけど・・。
本当に気をつけるんだぞ・・・ピー助。
冬の稲妻のようなレオの唸り声は、今日は聞こえませんでした。
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