SSブログ

チコ 喜ぶ



4匹の兄妹ネコの、いちばん小さなメスネコの、チコ。


チコは、わが家にきてから、ずっとおとなしくて、どこか、
疑心をもっているような動きや表情をしていました。


それって、この兄妹ネコたちが捨てられていた家の目前に流れる
川の土手で見つけたときからでした。


わたしがこの子らを発見したとき、
恥ずかしながら、・マズイ・と思い見ないようにしてその場を立ち去ろうと
したものです。


なぜなら、うちにはすでに4匹の成ネコとなったモノたちが居まして
とてもほかに4匹のネコを飼う理由も、なかったからです。


まして、成ネコになっていたレオやハル、グーとクーのそれまでの
面倒をみてきた経験から、


またもや、4匹の子ネコを飼うという願望すらわかなかったからです。


カミさんもまたたぶんに同じ思いだったはずです。



この時の兄妹ネコは全員で5匹でしたから、なおさらです。
(亡くなったシバがこのとき居ました。)


思い出すのは、発見して、立ち去ろうと歩みを進めたときに、
この5匹が一斉に私の方へ駆け寄ってきたことです。


特に目立って記憶に残っているのが、毛色が3色系のミケでした。


普通なら人間は危険な存在のはずなのに、・・・・
この子らはわたしの後を追いかけて走ってきたのです。


それを見てしまったわたしの気持ちは逆転してしまい、駆け寄る
子ネコたちをまとめて抱き寄せたほどです。


カミさんに、
・ダンボール箱を持ってきて・と告げ、

そのダンボール箱に次々と子ネコたちを放り込みました。

クルマも意外に通る道路なのですぐにかくまってあげないと事故に逢う
可能性がありました。


すると、その中の1匹が、捨てられていた場所の方へ逃げていくでは
ないですか・・・?


チコでした。
チコはきっと、危険を感じたというか、安全ではない、と判断したのでしょう。


わたしは河原の土手の草むらをかき分けて、チコを探しました。
すると、草むらの中にちょこんと、座って隠れています。


・大丈夫だから、おいで・
そっとそっと、チコのカラダに触り、なんとかチコを取り戻しました。

ダンボール箱に入っている兄妹たちと一緒に、
わたしの家にこのときからやってきたのです。


チコはこのときから、安全なのは何か?
ということをいちばん小さな子なのにいちばん思慮できる子ネコだった
かもしれません。


見ず知らずのわたしの後を追いかけてきたほかの兄妹ネコたちよりは、
独自性が強いのかもしれないのです。


・・・きっとそれまで、どこかのお宅ですくすくと育っていた兄妹5匹だった
はず。


だから、人慣れしていたのかもしれないですね。


忘れません、あの追ってきたときの5匹の可愛い姿。


わたしを見てどう感じたのでしょうか・・・。
追ってくるこの子らの姿に、わたしはどうしようもなく心を奪われました。


チコはこうして危険なことを回避するクセがついたのだと思われます。


しかし、現在のチコは少しずつ変化していて、
おとなしいのは変わらないけど、


わたしのそばで、ゆっくりと眠ってくれるのです。
カラダをそっとナデナデしてあげれば、少し目を明けてまた目をゆっくり閉じ、
チコ自身を、


わたしに委ねてくれるようになりました。


遊びの催促もほかの兄妹よりは少ないけれど、
3種類ほどの、チコしかできいない遊びができあがったほどなのです。


・・・・ただ困るのは遊びだすと、シツコイことでしょうか。

何度も何度も、、そりゃぁ何度も繰り返させるのが得意なチコ。


チコが喜んでいるのが、とても嬉しく思えるし、チコが喜んでいるのが


手に取るようにわたしにはわかるようになってきました。
それだけでも・・・


しあわせを感じてしまうのは、、どうしてなのか・・・。


チコや、兄妹ネコたちのおかげなのかもしれないです。
タグ:チコ 喜ぶ
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。