立ち上がる レオ

６歳のオスネコの、レオ。


レオは、弱々しいオスネコでした・・・それは原因がちゃんとあって、

わたしたちの過保護によるものが大きな要因となっていたんです。



こういうことを話すと、
結局、ネコを外に出すとか出さないとか、そんな話の展開になってしまうのが
ちょっと本末転倒なのですが・・・。


レオは、メスネコのハルと兄妹です。


小さい頃から２匹だけでしたから、少しのケンカのような狩猟遊びでも、
レオはハルとしか遊ぶことができませんでした。


まるで人間と同じなんです・・・男だけの兄弟なら、ケンカして負けてもまた、
チャレンジするということがあるのですが、


ハルはメスネコなので、基本的に争いごとは避けていました。



ネコにとって、ケンカのように遊ぶ狩猟遊びは、絶対に必要不可欠なものです。

レオには、相手が不足していた・・・というのが見解です。


レオははじめて見知らぬネコに遭遇したとき、
どうしたらいいのかわからない、そんな様子を見せました。


ネコは、近所ネコで顔を知っていても、鉢合わせしたりすると争いに発展します。


予測していない顔合わせには、縄張り争いへと事が大きく前進してしまうのです。

このとき、レオはおちゃんこしたまま。
相手のネコは挑発してきました・・・・それに対してレオは、


何してるんだろう・・・？？？


いつもの表情のまま、何事もないように、おとなしくしたままです。

ケンカになったらおそらくレオがコテンパンにやられてしまうだろう、と予測。


レオのカラダに触り、
抱き上げて家の中につれて帰ったのです。



過保護、というのは、そういうことではなくて、もっと外の世界を教えるべきだった。


足りなかった・・・という意味です。


あれから５年。


レオはそれ以上予測していなかったわたしたちの目の前で、

強いネコに成長しました。



あれから、外の世界を経験して、少しずつ野性味も取り戻してきました。
考えられないことですが、


去勢などまったく感じさせません。


当初は本当に、このまま外へ出していたら、そのうちに
野良ネコなんかと出くわしたりしたら、どんな目に遭わされるか、、、、

そんなことを真剣に心配していたのです。


しかし、そんな心配をよそに、レオはひとり外での経験を積み、立派に
オスネコとしての風貌を整えてきたんです。


なので、
機嫌が悪い時は、わたしたちを見向きもしませんし、いつのまにか帰ってきて
挨拶もなしに、


ひとり静かに押入れに潜り込んで死んだように眠ることもあります。


外に出る行動がいかに心身ともに疲れることなのか、レオを見てそう思います。
パトロールは、疲れるのです。


レオのパトロールは１日のうち、４、５回ほどになりますが、
夜にはおつまみを食べに帰る程度で、真夜中のほとんどの時間をパトロールに
費やしています。


無愛想なのです・・・レオは。
その無愛想さがなんともいえない、オスネコの逞しさを醸し出しているのです。


・・・・真夜中・・・・ふと、目を覚ますことがあり、
外へ出てタバコを一服しながら家の前をうろつくと、、レオが現れました。


昼間のレオとは大違いで、
わたしのところへ歩み寄り、カラダをすり寄せながら、ニャァ、ニャァ～


愛くるしい鳴き声でゴロゴロ転がる続けるレオは、



真夜中だけ見せる顔なのでしょうか。



レオは外でのいろんな経験があって、オスネコとして立ち上がってきたんです。


すごいぞ、レオ。



レオの毛色は、薄いグレーに淡いベージュが混じっています。
あまり見ない毛色ですが、

顔は整っていて実にハンサム・・・。


鼻も筋が通っていて、ちょうどいい長さと大きさ。


耳にはピー助とケンカしたとき負傷した傷があり、２つに裂けています。
２センチほどですが・・。



レオの名誉の負傷、、、というやつです。



昨晩、８時ころ、またもやピー助を追っ払い、逃げるピー助を走って追撃して
行ったレオ。



よくこんなに強く逞しくなったなぁ・・・。

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