ネコの 本分

ネコというのは、しつけができないといった、ヒトにとっては

実にいまいましい動物だと思うのです。


イヌはヒトに従順で、支持を守り、しつけを共有することができます。


だからイヌが好感がもてるわけですが、それって面白いのだろうか？




ヒトに従順なのはイヌだけで十分。


ネコは決してヒトを信頼していないので、飼い主であってもころころをひらいて
みせることは容易い行為ではない。


わが家のネコたちも、たしかに一緒に遊んだり、眠ったり、と共有できることは
たくさんあるような気がするけれど、


ネコは、・だからといって、飼い主に全幅の信頼をおく、・・そんなことは無い。


ネコとイヌを比較してみれば、
ネコがいかに独立独歩な動物かよくわかるはずだ。


本能は、野生性を持ち続けているのが、ネコ。

イヌは人間が飼いやすく改良されてきた動物・・・完全にペットなのである。


ネコも、たしかにペットとして飼いやすくかいりょうされてきた部分はあるが、
世界中のネコの仕草や行動はどのネコもまったく同じなのである。


ネコがわたしのしつけようとする事柄に、見向きもせず、または知らんフリを
決めるとき、


つい、ニヤニヤしてしまう。


・そうか、オレの言うことなんか聞きたくないんだな・


それが・・・いい。


ネコは、それでいいのである・・・それがネコなのである。


飼い主と言っても、ネコは飼われている意識などないから、出来が悪い。
しかし、それでかなり良いのだ。


自分がしつけたい事、指示を守る事、命令に従う事・・・・。


なんと人間は自己中なんだろう・・・。
ネコはそんなもの聞く耳もたないのに。


でも、ネコだからこそそれでいい。


支持も命令も聞かず、しつけもできない・・・飼い主のそばを知らんフリに通り過ぎ
押入れの中で寝息をたてているネコ。


雨の日は、外からその真っ黒になった土の色の四肢を無造作に家の中を歩き、
フローリングはネコのハンコのような足跡が無数に作られる。


飼い主はしかたなく、雑巾で床を拭き、足跡が消えたころに、2匹目の
ネコが帰ってくるのだ・・・。


・いいかげんにしなよ・

心の中でつぶやくのはつぶやくのだが、、、心憎いまでに静かにするネコ。



雑巾がけを見て、
・なにやってんの？？？？・


そう思っているのだろう・・・おまえの足跡、消してんだよ・


ネコの本分とは、ヒトの意見や言葉を無視して、自分の思うがままに行動。
家に居たけりゃ何日でも居るし、


居たくなけりゃ何日も家に帰らない。



風来坊・？


古いね、言葉が。



ですから、ネコの本文は、壊されないのです・・・ネコなんですから。


まったりとわたしの横で日あたりの日光浴をしているネコは、ときに
大きなあくびをしながら、わたしの顔を見たりします。


これがとても優雅に見えてしまうのは、ネコならではの光景です。


また、何か真剣な目つきでじっとしているときもあり、静かながらの中にも
これから何かが起こるのか？


そんな期待さえ感じさせてくれるネコ・・・。でも、何も起こらないのですけど。


思わせぶりなのが、ネコなんです。


そうこうしているうち・・・・どこかへ移動して姿が見えない。



就寝中・・・。

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