ネコの 魂
何年か前のこと・・・・・
家に居て、テレビをなどを見ながら休日の午前を過ごしていました。
・・・・耳に入ってきたそれまでの日常では聞き覚えのない・・・・音がします。
何か、擦っているような・・・それも家の中からではなくて・・・なんとなく、外からの気配を
感じていました。
地面を擦る音?
草むらで風によって擦れる音?
聞いたことがなかった音なので、・・・音が鳴りやむと、この音がまたしだすのを待っている
わたし。
音がしては、止まり、・・・またその音は生きているかのように繰り返しました。
とたんにひっきりなしに音が続くようになり、
たまらずに外の気配を確認するため玄関のドアをあけて出てみました。
あたりを見回すと・・・その音らしきものを発する物体のようなモノは目に入りません。
でも、まだ音がしています・・・耳を大きくして研ぎ澄まして聞いていると、
どうやら地面の、そう自分のカラダの下側からこみ上げるように聞こえているようです。
・・・・なんだろう?
地面をあたり一面よ~く見ていくと、今まで目にしたことがない生き物を発見したのです。
羽があって、・・・・カラダの3倍から5倍の羽ばたきようの羽です。
カラダは小さくて、
その物体は地面を羽を羽ばたかせながらも、飛べない様子です・・・・それでも
元気なのは見ていてわかるほど元気そうでした。
羽は黒く、カラダはオレンジ色の濃い茶系色。
・・・それはコウモリでした・・・・ここまで間近で見たことがなかったため、結論つける
のに数秒かかった次第です。
あのコウモリは、真昼間に迷ったのでしょう・・・暗闇でなければ飛べないコウモリ。
そのため地面を這いつくばってそれでもなんとか飛ぼうと懸命に羽を動かしていたはずです。
・・・・・・
・・・・昨夜の真夜中12時を超えた時間・・・・
バタバタと音がしだして・・
すぐに、ウシワカが何かを捕らえてきた、と、目を覚まさせられたとき。
そのバタバタという音が小鳥ではないか?そう思っていたのですが・・・。
灯りを点けて、家の中に入ってきたウシワカを見ると、すでに獲物は口から放して
いるようでその放れた獲物が潜む場所を懸命に狙って手を伸ばしたりしています。
・またか・・・眠れなくなってしまうよ~・
大急ぎでその獲物をわたしが掴まえないと、ウシワカが食べてしまうかもしれません。
そんなことになったら可哀そうだし、あと処理も大変な状態になります。
ウシワカを除けて、なんとか掴まえようとしたそのとき、
それは一気に羽をバタつかせて飛んだのです。
バタバタ、バタバタ-。
その姿を見てハッとしました・・・・コウモリでしょ?
コウモリだよ!
参りました・・・ホント。
やれやれ、今晩はコウモリを掴まえて外界へ逃がしてやらなければならなくなりました。
窓を開け放ち、コウモリが逃げて行きやすくしてやり、外へ追うように追いかけます。
コウモリを、です。
ちなみに、わが家のある場所は、そりゃ確かに市内の郊外ではあります。
でも、コウモリまでこうして拝見できるとは思っていませんでした。
・・・人口減少化により、地方の市でも、昔のように小動物をたくさん見られるように
なる時代がきているのかもしれないです。
・・・ま、こうして昨晩はコウモリさんの脱出劇をお見送りしていたわけです。
ウシワカには、耳元でささやいておきました。
・ウシ~、鳥さん関係は掴まえないようにね、だって食べないよね・
ウシは、短く
・ニャン・
そう答えたのでした・・・・。
辛く長い夜があけ、、、コ-ヒ-は3杯も飲んだ朝方・・・・仕事に支障。
ネコの狩りの魂は、消すことができないようなのです。
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